カイン・コンプレックス
子供は親の愛情を独占したい為に、「新しいものが買ってもられる兄に嫉妬したり」「わがままが許される妹を憎んだり」「スポーツのできる弟を無価値だとげすんだり」と兄弟間での嫉妬や嫌悪感をいだく感情や情動を指して呼ばれる。
同胞葛藤とも呼ばれ、兄弟間の競争心、敵意、攻撃のことを意味し、親の愛情や承認を独占しようとする欲求。兄弟コンプレックスともよばれるが、エディプス・コンプレックスの一側面を強調するものである。フロイトは、文豪ゲーテの幼児期の記憶をもとに、一見いたずらとみられるような子供の行為に同胞に対する無意識的な嫉妬、憎しみ、排除の願望が隠されていることを明らかにしている。
フロイトは、エディプス・コンプレックスの一側面と捉えており、カイン・コンプレックスとして提唱したのはユングです。ユングは旧約聖書の登場人物「カイン」を基にこのコンプレックスを名付けた。
※カイン
旧約聖書「創世記」の第四章に登場するアダムとイブの子供。カインにはアベルという弟がいた、ある日2人は神に捧げものをする。神はカインの捧げものを無視したため嫉妬にかられたカインは弟アベルを殺害する。さらに神にアベルの行方を聞かれて知らないと答えた。これが人類最初の「殺人」と「嘘」だと言われている。
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