このページでは、カウンセラーにとっての「心理カウンセリング」とは何を考え、何をおこなうのか?ということについて、心理カウンセリングをこれから学び始める方向けに解説しています。
心理カウンセリングとは?
カウンセリングを実践するためには、推測的な考えであっても「カウンセリングとは何か、カウンセラーは何を目的にしてクライエントと関わるのか」といった自分なりの理論や定義がなければ相談に来るクライエントに対して一貫性のある反応や言動を示すことができません。
しかし、明確な目的を初めから持っているカウンセラーは稀・・です。また、心理カウンセリング全体を見ると多くの考え方があり、答えが一つではないことが分かります。ですから、カウンセリングを学ぶ私たちは、心理学の歴史の中で研究者が到達した考えを一つでも多く学ぶことがカウンセラーへ近づき「心理カウンセリング」を知るための第一歩だと思います。
そして、なにが正しいのか、なにが間違っているのか、といった診断や決めつけではなく、目の前にいる人(クライエント)が抱える問題に対してどんな援助ができるのかを考え続けていくことがカウンセラーのなすべきことであり「心理カウンセリング」ではないでしょうか。
心理カウンセリングの定義
一般的に心理カウンセリングとは、「言語的および非言語的コミュニケーションを通して、クライエントの行動を変化させ、問題の望ましい解決や対処をおこなうこと。また、個人の一生涯にわたる成長と適応を援助する人間関係」と解釈されています。
カウンセリングの捉え方には多くの考えがあるのですが、言葉のやりとり(言語的)とボディ・ランゲージ(非言語)を通して「行動の変化」を期待する態度は、ある程度共通しています。
行動変容を起こす
心理カウンセラーとクライエントがカウンセリングの関係を結んだのであれば、結果として目に見える成果が得られなければカウンセリングが上手くいったとは言えません。
例えば、「人前で緊張なく話せるようになった」とか、「相手によって対応の仕方を選べるようになった」とか、カウンセリングによってクライエントの柔軟性が高まりを見せたり、特定の事柄に対する反応が多様化するといった何らかの変化を起こすことがカウンセリングです。
ですので、「なんだかスッキリした」といった一時的な気分の変化だけでは心理カウンセリングとしては不十分と言えます。
カウンセラーとクライエントの人間関係
- 相互交流的な関係
- 信頼しあえる関係
夫婦、親子、兄弟、友人、知人、同僚など、人は生活の中で多くの人間関係を築いています。その相手や立場が異なれば関わり方が変わります。同じようにカウンセラーとクライエントの間には人間関係が存在し、それは、日常では体験することが難しい特別な人間関係です。
カウンセラーとクライエントは相互交流関係にあり、一方的な態度や操作的な行動は不適切とされます。また、両者の間には信頼があります。カウンセリングにおける信頼関係はあらゆる立場を超えた信頼です。カウンセリングは、親友同士や先生と患者といった関係よりも家族に近い関係です。
心理カウンセラーにとっての「心理カウンセリング」とは何か?ということを書かせていただきました。ぜひ、あなたの「心理カウンセリング」を見つけてくださいね。次の記事では心理カウンセリングの「傾聴技法」を紹介します。
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