ラケット感情とは、一言で表現するなら「ニセモノの感情」です。
本来の感情を偽って無意識的に代用の感情を持つこと。多くは、子供のころに受けた教育や親との関係から形成されます。
嬉しいなら「喜び」、悲しいなら「悲しみ」、怒ったら「怒り」をストレートに表現してコミュニケーションをとることができれば理想です。しかし、人の社会ではそうはいかないところがあります。怖くても強がったり、悲しくても笑ったり、状況に応じて感情をコントロールします。ラケット感情というのは、そのズレた感情表現が習慣となったものです。
ラケット感情の例
はじめの感情:「お母さん相手してよ、さみしいよ」
- →「忙しいから、おとなしくしなさい」※相手にしてくれない
- →「キーッ!」※怒って騒いでみた
- →「いい加減にしなさい!」:叱られた ※ストロークを得た
- →怒れば相手にしてもらえる。※無視されるより叱られるほうが嬉しい
- →「さみしい」を「怒り」に偽るようになる
- →相手にされないとキレる人になる
怒りをぶつけて相手から反応(ストローク)を得る。結果としてストロークを得る目的は果たせていますが、後味が悪く本当に欲しいストロークはもらえない。というラケット感情の構図です。
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