分析心理学とは(ユング心理学)

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分析心理学とは

分析心理学は、スイスの精神科医カール・グスタフ・ユングの提唱した理論。ユングが創始したことからユング理論とも呼ばれ、「集合的無意識」「類型論」の概念が広く知られている。

●ユングの人物紹介⇒カール・グスタフ・ユングとは

●[関連]フロイトの精神分析⇒精神分析の理論とカウンセリング

ユングの提唱した理論

分析心理学で広く知られる「集合的無意識」と「心理学的類型」の概説

●集合的無意識

ユングはコンプレックス(無意識にある複合的な観念)の研究において、夢や空想の中に個人の経験からは説明ができない、誰しもに共通するイメージが存在することを見出しました。また、そのイメージは古くからの神話などにも共通することを発見し、人類や民族が遺伝的に持っているこのイメージを「元型」と名付けました。

この元型は、個人が構成する無意識よりも、さらに深層の無意識領域から人間の思考や行動を規律するものと考え「集合的無意識」と定義したのです。普遍的無意識とも呼ばれます。

個人的無意識:経験が抑圧された領域

集合的無意識:人類共通の普遍領域

●心理学的類型

心理学的類型は、2つの心的エネルギーと4つの心の機能を掛け合わせて人の性格を8つのタイプに分けた性格類型論です。

2つの心的エネルギー

外向タイプ:外界への関心が高く、主に環境や他人の影響で行動する

内向タイプ:内界への関心が高く、自分の気持ちや信念に従って行動する

4つの心の機能

考えて行動するタイプなのか、直感で行動するタイプなのかといった類型を心の機能と呼んで4つに分類した。

思考機能:物事を合理的、理論的にとらえ判断する

直感機能:考えなしに直感を頼りに判断する

感覚機能:快、不快を基準に五感で判断する

感情機能:喜怒哀楽、主に好き嫌いで判断する

心的エネルギー2つと心の機能4つからその人の傾向を診断し2つを組み合わせると8つの性格に分類される。この8つの分類がユングの心理学的な性格類型です。

思考・外向タイプ / 思考・内向タイプ

直感・外向タイプ / 直感・内向タイプ

感覚・外向タイプ / 感覚・内向タイプ

感情・外向タイプ / 感情・内向タイプ

ユングの類型論は、性格診断などその後の類型理論に大きな影響を与えました。ユングの分類を細分化してブリックスとマイヤーズが開発したMBTI( Myers-Briggs Type Indicator)は世界中で利用されている性格テストです。

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