過食症とは
過食症は、正式には神経性大食症と呼ばれる摂食障害です。激しい食欲の衝動から短時間の内に暴食し、肥満に対する恐れから、誘発性の嘔吐や下剤など薬剤の利用を繰り返すことが特徴です。嘔吐による食道裂傷や自己嫌悪による抑うつなど身体的、精神的な問題が生じます。
過食症の特徴
- 過食嘔吐
- 肥満に対する病的な恐れ
- 事実と異なる身体イメージ
- 暴走的な食に対する欲求
- 体重の激しい変動
- 普通体型から肥満体型
- 女性は男性の3倍
- 好発年齢:10代後半から20代
過食症の症状
- 食べることへの強い欲求から短時間で暴食する
- 肥満を恐れから嘔吐・下剤・絶食・激しい運動などを繰り返す
誘発される身体的、精神的な症状
- 身体的な症状
- 月経の停止/不整脈/腎臓病/嘔吐による食道裂傷
- 精神的な症状
- 自己嫌悪/うつ病/アルコール/薬物依存/自傷行為/万引き
過食症の原因
過食症につながると考えられる主な要因です。
過食症の原因
- ダイエットによる食事制限から拒食と過食がサイクル化する
- 体型に対する社会や文化的な圧力
- 体重や体型を理由にしたいじめの経験
- 総じて自己評価が低い性格傾向
- うつ病など精神疾患をかかえる家族が居る環境
過食症の治療法
過食症の治療では、認知行動療法や対人関係療法が効果的と言われています。不適切な肥満に対するイメージを修正し、規則正しい食事についての教育が中心となります。抗うつ薬は過食の衝動を抑える効果がるため必要に応じて処方されます。
治療により約半数が完治します。治療の効果が出にくいタイプの特徴として、体型に対するイメージの歪みが強いほど治療が困難な傾向があります(痩せた体型)。
- 認知行動療法
- 対人関係療法
- 抗うつ薬
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